iHP-120(H120)の、バッテリーを交換してみた話(大容量化) 2006-04-16作成
改造は所有者の自己責任で!!
更にこの改造は、注意深く行わないと、本体を壊すだけでなく発火事故を招く恐れがあります

iPodのバッテリー交換キットが数社から販売されていますが、iPod 1G/2G用として売られている物は、
電圧,寸法がiHP-120(H120/H140)で使用されているものとほぼ同じリチウムポリマー充電池で、
接続コネクタの変更程度で使い回せるだろうなと以前から気になっていました。

iHP-120の内蔵充電池の容量は 1300mAhですから、これが2100やら2200mAhになったら
そうとう長持ちしそうです。現状でも9時間程度は使えてましたが、興味もあって流用に挑戦してみました。

「iPod用交換キット」と大々的に売られている物は、なんか妙に高かったので、
安くて容量も2300mAhと大きかったこれ(HLI-IPOD1)を購入、「リチウム充電池の安物は‥」という
品質面の不安も過ぎりましたが、まぁ試してみなきゃ分からんということで。

見た目で使い回せると思っていたんですが、実際にiHP-120に内蔵の電池と比べてみると、
長辺側が少し長く、また厚みも意外とあり‥ 軽く失敗感が‥
が、結果的にはぴったり収まりました。若干重量も増しましたが。

収まりさえ問題なければ、あとはコネクタの形状と、充放電時の発熱が心配な程度です。
「ほとんど上手くいったようなもの」と思いながらバッテリーのコネクタを外すところまで来たところ、
罠のような困難が2つ、待ち構えていました。

 1つめの罠‥DCジャックとバッテリーコネクタが近過ぎて、ちょっと外せそうにない
 2つめの罠‥バッテリーコネクタは同じパーツだったが、+と−が逆

1つめの罠ですが、写真を取り忘れたのでこちらを開いて見て下さい。
白いバッテリーコネクタを外す為に引き出そうとすると、黒いDCジャックにぶつかり、
すんなり外せないのです。無理矢理引っ張るとリード線だけが抜けてしまいそうな危なっかしさ。
リード線を切断して新しいバッテリーを直結してしまえば解決ですが、あまり美しくないし、
元々付いてた純正バッテリーは無傷のままとっておきたいので、手間取ってしまいました。
出来るだけ手前に引き出し、慎重に上に引っ張り上げることで外せます。

2つめの罠が一番危ない部分で、iriver純正バッテリーとiPod用バッテリーはコネクタは同じなんですが
+と−(赤と黒)が逆です。危なく「コネクタ同じなら簡単じゃん」と繋いでしまうところでした。

先にも書いたようにリード線の切断は避けたいので、コネクタのハウジングからターミナルを、
形状を壊さないように抜き出し、+と−を入れ替えて差し込んで対処します。
これが一番厄介な作業でしたが、改造作業後に、一連の手順がまとめられているのを見つけました。

尚、この作業中は、回路は常に通電状態と考えて、基板にネジや導体を落としたりしないよう、
慎重に行って下さい。また、バッテリーのリード線のショートにもご注意。

裏から表へバッテリーのコードを通す位置もお忘れなく。

液晶側の外装と側板をネジ止めし、ハードディスクを繋いだらもう終わったようなものですが、
ここでもちょっと気になる点がありましたので記しておきます。

HDの上に、HDの形にくり抜かれたゴムシートが挿まれていますが、
iPod用の大容量バッテリは厚みがある為、この隙間が無くなります。
無理に挟み込んでネジ止めすると、全体的な歪みが生じるだけでなく、
電池室の余裕の無さによる電池の破損等が心配です。

ゴムシート無しでネジ止めしてしまっても、電池・ハードディスクがぐらつくことはありませんでした。
しかし、ゴムシートを入れていた理由が、単に緩衝材としてや、HDのぐら付きを防ぐ為であったなら
無くても構わないのですが、HDとバッテリーの発熱がお互いに直に伝わらないようにする為だったりしたら‥
と気になったので、CPUクーラーのコア欠け防止用についていた薄いスポンジの余りをHDの四隅に貼り、
充電池が密着しないようにして裏ブタを重ね、ネジ止めしました。
ゴムシートは純正バッテリーと一緒にとっておきましょう。

このハードディスクの外装の金属板は非常に薄くて柔らかく、指で押した程度でもたわんで
内部機構に触れて破損しますので、ハードディスクの中心辺りには詰め物をしないようご注意。


さて、まず充電ですが、普通にACアダプタを繋いで充電できました。
緑のLEDが消えたところで充電終了とし、電源を入れると 100%(rockbox)と表示されています。
充電中に電池が熱を持つこともなく、ほんのり暖かい程度でした。

肝心の電池の持ち具合ですが、
 日曜にフル充電し‥
 月曜〜金曜まで、毎日3〜4時間程使用し‥
 土曜に電源を入れると、まだ40%残ってる
といった感じで、使い切る為に再生させっぱなしにしたところ、そのまま10時間近くも動き続け、
バッテリー大容量化の効果は絶大でありました。再充電のタイミングが掴みづらくて困るくらい(笑)。
あとは、このバッテリーのライフがどの程度か、ですね。
これがヘタってきたら、今度は少し高価なバッテリーを試してみます。

繰り返しますがこの改造は本体を壊すだけでなく発火事故を招く恐れがあります
 劣化した内蔵バッテリーの交換は、iriverに頼めばもちろんやってもらえます。
 iHP-120、H140、H3x0をこれからも大切に使い続けたい方は、メーカサポートに交換を依頼して下さい


戻る